トランプ大統領が現代の「使徒」ポーラ・ホワイトを宗教顧問に任命
2020.03.01 新使徒運動(NAR)
2019年10月末に、繁栄の神学に立つテレビ伝道者、ポーラ・ホワイトがホワイトハウスの宗教顧問に任命された。ポーラ・ホワイトは「使徒」を名乗る人物で、NARとトランプ政権のつながりが強化することが懸念されている。
2019年10月末に、トランプ大統領の長年の霊的アドバイザーであるポーラ・ホワイト(Paula White-Cain)が、ホワイトハウスの宗教顧問に任命された。ホワイトとトランプの出会いは17年前にさかのぼり、2016年の大統領選でホワイトはトランプ陣営の福音派顧問の1人にもなっている。トランプ大統領の就任式では、ホワイトは就任の祈祷を行う6人の牧師の1人にも選ばれた。
ホワイトが任命されたのは「信仰と機会イニシアティブ(Faith and Opportunity Initiative)」と呼ばれるホワイトハウスの機関のトップで、ホワイトは宗教団体との橋渡しをし、宗教団体の声をとりまとめる重要な役割を担うことになる。
ポーラ・ホワイトは、「繁栄の神学」に立つテレビ伝道者で、その教えに関しては様々な問題が指摘されている。また、ホワイトは米国フロリダ州のメガチャーチ「シティ・オブ・ディスティニー(City of Destiny)」を監督する「使徒」でもあることから、「新しい使徒的宗教改革(NAR)」の指導者とトランプ政権のつながりが強化することが懸念されている。
実際に、ホワイトの宗教顧問就任後に開かれた12月6日の大統領主催の祈祷会では、ヒルソング教会のブライアン・ヒューストン牧師、ベテル教会の音楽レーベル「ベテルミュージック」社長のブライアン・ジョンソン(ベテル教会のビル・ジョンソン牧師の息子)など現代の使徒運動の関係者が参加し、大統領と執務室で撮影した写真も公開されている。
参考・関連資料
Kate Shellnutt, “White House Appoints Paula White to Oversee Faith Outreach,” Christianity Today(2019年11月1日)
“Trump’s Advisor, Paula White, Pronounces Herself an Apostle and Appoints Son as Replacement“, Pulpit & Pen(2019年5月6日)
Joe Carter, “9 Things You Should Know About Prosperity Gospel Preacher Paula White“, The Gospel Coalition
写真:(c) Kamau360